きっと、いつかの物語

素敵になればいいね どんな未来も

リスタートポイント夏休み2018

夏休みが終わった。正確には、既に終わっていたのだけれど。


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大学は自分で授業を決められるので最高だ。月曜日に作った一人だけの夏休み。みんなは大学で授業を受けて、私は家でひっそりと息をする。

今年の夏は色んな誘いも断って何処にも行かずに何にもしない予定だった。無為is最高。宙ぶらりんな毎日を過ごして、少し不安定なままで良いと思った。起きてもそもそと食事を取り、ベットに戻って一日を過ごす。そんな生活が贅沢だと思っていた。

 

コミケに行った。山に登った。九州に行って姉と二人で水族館ではしゃいだ。フォロワーさんと渋谷で遊んだ。合宿に行った。高校の部活動に行った。ネットショッピングをした。(この話はまたいつか)好きなゲームの展示会に行った。高校の頃の可愛くて大好きだった女の子と遊んだ。軽く挙げただけで随分と活動的だったと思う。私の周りの人は私を連れ出して振り回すのが好きなのだ。今年はなんだかそれらを嫌悪することは少なかった。

コミケ、〇〇の主役は我々だ!の頒布物を目当てに行って、楽しかった。オスマンさんがグラサンを外していて、まつげがバッサバサでつい凝視してしまった。グラサン無くて吃驚したでしょ?と言わんばかりの「ん?」を喰らってたじろいだ。素敵なJKだと思った。(頒布物の内容も当然だけれど)彼等は最高のエンターテイナーだと思う。

サークルの合宿は星空がとっても綺麗だった。不謹慎でも「このまま死んでも良い」と感じた。朝方3時に見た空がそれはもう美しくって泣いてしまいそうになった。様々な人間の思惑が交ざる場所で辟易としていたから余計に。来年は防寒具を準備して外で寝たいなぁ、なんてね。

高校に行った。私は、精神衛生上よろしくないという理由で部活動のメンバーに会わないようにしていた。だから今まではみんなが顔を出すタイミングにバイトを入れたりとしていたのだけれど、今回はどうしても集まらなくてはならなかったのですごく憂鬱だった。結果的には、行って良かったと思う。みんなは相変わらずだったけれど、私の中で凝り固まっていた呪いみたいなものは解けた。それでもまだ、話す時には緊張する。これから少しずつ改善していけば良いな、と考える。そう思えるようになったのだ。嬉しい、と思う。

 

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最初はスケジュール帳が色んな予定で埋められていく様子を、疲弊した顔で見つめていたのだけれど、思ったより楽しかった。まぁ一人か集団かと言われたら迷わず一人を選ぶけれども。私は自分の精神がよろしくないことを十分に理解しているので、他者と関わることをあまり好まない。たまにそのことを考えて憂鬱になることもあるけれど、基本的にはこの自分も認めているので治す気はなかった。今もこのスタンスは変わらない。けれど、無理のない範囲でもうちょっと人と関わっても良いんじゃないかな、と感じた。だから、ここからリスタートを切るのだ。頑張るぞ。無理はしなくて良いから。

心臓を掴む

「お疲れ様でしたあ〜〜」

私の隣で友人がニコニコと手を振っている。視線の先を追うと両手でこちらに手を振る先輩がいた。

「お疲れ様でした」

軽く会釈して私はささっとエスカレーターに足を乗せる。

 先輩は、人気者だ。私の後ろでは友人が未だに先輩の両手振りを受けたことで色めき立っている。プラットホームに立つと先輩が真ん前にいる。ぼんやりとしているが、また両手を振っているのだと思う。友人が湧き立つ。かわいいかわいいと言い合っている。それをチラ、と横目に入れて前にいる先輩を見る。笑っている、のだと思う。目が悪いからよくは分からない。でもそれで良いと思う。人の顔なんてよく見える分だけ気持ち悪くなる。

 先輩がいるホームに電車が来る。こちらに近いドアの前に立ち先輩は両手を振り続ける。友人がきゃあきゃあとはしゃいでいる。私は先輩を一瞥して軽く会釈をした。

「先輩可愛かったよね!」と友人達が盛り上がる。可もなく不可もなく、適当に相槌を打つ。笑顔は、出来ていると思う。表情筋の操り方は高校の頃に取得した。じゃあね、と友人が電車から降りる。バイバイまた明日、学校でね、笑顔で私は手を振る。友人も笑顔で手を振る。

 先輩のことが嫌いなのではない。ただ何となく、他の女の子みたいに笑顔で接することが出来ない。我ながら態度は悪いと思ってはいる。苦手意識、と言って良いのだろうか、微妙だ。あるようでなかったり、ないようであったり、刻々と変化しては意識の渦に呑まれていく。

かわいくない、と無意識に零していた。ハッと自覚して視線を落とす。可愛くない可愛くない、可愛げがない、かわいげがないかわいげが、ない。高校の頃先輩に言われた言葉だ。静かに入った更衣室で先輩たちが話していた。

苦手なのだ、愛想を振りまくということが。相手の期待する通りに行動しなければならないことに抵抗がある。今回の場合は全然そう言うことではない、のだけれど。

携帯を見る。LINEが来ている。あの子、やっぱり先輩にベタベタし過ぎじゃない?至極どうでも良いと思う。まぁ帰る方向が同じだからね、と返す。友人は先輩に好意を抱いている。本人はファンがアイドルに向けるそれと同じだと言っているが、私には恋愛対象に向けるものにしか見えない。だからか、友人は先輩に話し掛けた女の子の行動を過度に意識している。今は、帰る方向が同じの、学年内でも散々言われている子がターゲットになっている。面倒だ、と思ってから心の底が冷え冷えとしていく感覚を自覚する。本日の営業は終了です、と心の中で口にしてスイッチを切る。こうなると私は世界に一人だけになる。携帯の画面が光る。さっきまで一緒にいた"物"だろう。私はそれを無視してゲーム画面を立ち上げる。明日の朝、電車に乗るまで返信をすることはない。どんなに緊急の連絡であってもだ。スイッチを切った私には、自分以外の物に配慮するリソースが残っていないのだ。

突然顔の横に手を付かれ視野が一気に狭くなった。前を見ると20代前半であろうか、ヘラヘラと笑う男性と、同様の5〜6人程のグループがいた。酒気を帯びている様には見えないが、酒に酔っているのか、冗談のつもりかどちらかなのだと思う。生憎今日の営業は終わった。他人に良い顔をする気力はもう無い。無表情で目の前の有機物を見る。ヘラヘラとした顔が一瞬強張って怪訝なものへと変わる。男性の後ろでニタニタと笑っていたグループを一瞥する。全員が困惑した表情を浮かべ何か気味が悪いものでも見たかの様な目をしている。「君の人を見る目は実験に使う道具を観察する目だよ」と言ったのは誰だったか、それらに興味を無くした私は視線を下に、ゲームを再開した。そそくさと男性たちが離れて、隣の車両に行ったのが分かる。変わらずゲームを続ける。車両内の意識がこちらに向いているのが分かる。私は変わらずゲームを続けた。

目を覚ます。大学に行く。メッセージに返信をする。友人から話し掛けられる。アホなことをして笑う、何でもないことでも笑う、笑う、笑う。大方大学では情緒が上向きで不安定であり、大抵笑っていて溌剌とした人間として認識されている。帰宅中、先輩と友人と帰る。先輩が手を振る、友人が色めき立つ、その中で一人、上手く笑えずぎこちなく動く。友人が陰口を叩く。友人と別れる。スイッチが切れる。メッセージを無視する。

「ねぇ、あの先輩の前だけ、上手く動けないんだけど」とメッセージを送る。相手は、私を感情が抜け落ちた様な人間だと形容した、人の隠したい部分を引き摺り出して目の前で楽しそうに広げて笑う人間だ。そして、私の世界に来ることが可能な唯一である。送り付けて、画面を見つめる。5秒後に既読が付く。あいつは私と同じで中々返信が来ない。でも、面白そうな話は直ぐに反応する。あいつの周りの人は、あいつは携帯を滅多に使わないと思っているらしい。違う。あいつは携帯を肌身離さず持っていて、常に通知画面を把握している。あいつが反応しないのは「つまんないから」だった。だから、こんなに面白い"ネタ"に、直ぐに返信が来ることは分かっていた。

そんなんじゃないよ、と言われる。そんな可愛いもんじゃない。続けざまに寄越される言葉を、私は黙って読み込むことしか出来ない。

そ〜んなことじゃないよ、あんたはどうせ「愛想を振りまくのが嫌だ〜」とか何とか言ってんでしょうけど違う。あんたはね、その先輩とやらの心が欲しいの。誰にでも笑顔を振りまいて、誰からも慕われて誰にでも優しくしちゃう先輩の、みんなにあげちゃう心を、あんた一人だけに欲しいんだよ。どう?怖いよねぇ〜自分が。欲深いと思わない?てか、あんただって本当は気付いてんじゃないの?

ムカつく、と思った。本当は、薄っすら気付いていた。だけれども自覚したくなかった。「でも私先輩のこと恋愛的な意味で好きじゃないし」と送る。

そりゃあそうよ、と来る。あんたは信頼されたくて、頼られたくて、一人だけ特別にされたくて、でも実際そうされたら満足。その後に続く何かしらの関係は鬱陶しいだけ。だって、あんたは他人から心を預けてもらったらクリアのゲームをしてるんだから。異論は?

ーー異論なんて、無い。実際そうだと思う。でもこの高圧的で高飛車な態度は嫌いだ。だから「ムカつく」とだけ送っておいた。

フフ、とテキストが送られる。今彼女は画面の向こうで口を歪ませて、それでいて綺麗に笑っているのだろう。

な〜に可愛こぶってんのよ、自覚したくない気持ちをちゃあんと自覚して、それを操って遊ぶのが人生でしょ?あんたはどうせ、シェルターの中に閉じこもって誰も入れない人間なんだから、そこんとこ肝にでも銘じてその内側から外側の物の大切なココロでも、奪っておけば良いのよ。

私は一言、邪悪な奴め、とだけ残して携帯を鞄にしまった。

シャンパンに沈む夢の話を

前回のエントリからあっという間に1ヶ月が経っていた。毎週末に開いてちょこちょこ書いている(書き上がらない)から「やってるんだけどなぁ〜〜…」みたいなもどかしさは感じる。でも形にならないモヤモヤもあるから結局もどかしいことに変わりはない、と思う。

楽しい気持ちになるためには自分が頑張らなきゃ、と思う。楽しいことを待つんじゃなくて自分がエンターテイナーになる。毎日天変地異が起こるくらいの何かが無いと干からびて死んでしまう、そんな人間。野宿とかやってみたい。ちょー憧れる。シャンパンタワーも気になる。知らない街をふらぁ〜っと歩いてみたい。楽しそう。部屋をクリスマスみたいにイルミネーションで満たしたい。姉とシェアハウスしてみたい。美味しいケーキ屋さんを見付けたい。友人にありったけのプレゼントを送り付けて誕生日を祝いたい。そんな願望で人生は満ちている。どれもこれも自分が動かないと叶わない。徹底的に自分で自分を楽しませるのだ。そうして毎日をちょっと輝くものにして、そこに人を巻き込む。それが一番楽しいし、私にとっての幸せだ。

 

Joker Flag

Joker Flag

昨日はアイナナのライブだった。はちゃめちゃに楽しかった。し、めちゃめちゃ泣いた。とりあえずお兄さん最高(GOOD NIGHT AWESOMEの白井さん…二階堂大和……担当がちょー格好良かった)あと22歳組に惚れた。この続きはまた今度、気が向いたらね。Joker Flagは私の大好きな曲。

 

ふわぷかぷかり

「未来」という言葉を、もう何日も考えている。

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未来。私の未来はどんなだろうか。毎日が楽しくって仕方無かった頃、未来に対して根拠のない自信に溢れていたことを思い出す。何も無くてもただ未来を信じていたあの頃、次に訪れる瞬間は、興奮は、目が醒めるほど煌めいて、夢に溺れるほどのものだと信じていた。信じていた、よりも当たり前のように思っていた、の方が正しいか。

希望していた大学には入学出来なかった。担任の先生に相談して、駆け込みで大学を決めた。今は、思っていたよりも結構楽しく過ごしている。自分も含めてだけれど、周りには不安定な人が多い(と言うか安定した人いなくない?) いつ足を滑らせるか、不安で不安で、それでも耳を塞がず、目を瞑らずに生きている。もっと安定した人間になっているはずだったのにね。イヤホンから流れる「伝えたいのはこんなきもち」に情緒を掻き回されながら、飲めもしないブラックコーヒーを飲んでみる。

きんじょーほうこく

最近はずっと暗い思考に取り憑かれている。でも多分、ちゃんと拭えると思う。ちゃんと。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

明日はKAT-TUNのライブだ。待ってたよ。お帰りなさい。今はこれだけだけど、思ったこと全部、次には書こう。

今の精一杯

たくさん、書きたい事があった。でもいざページを開くと何も浮かんでこなくって、全然書けなかった。

 

高校生活が終わった。苦しかったり辛かったり沢山したけど、総括するとやっぱり楽しかったなぁ〜と思う。楽しかった。

毎日毎日、明日死ぬんだろうな、と思ってた受験期、物凄く辛かった。前なんて何処にもなくて、他人の精神的餌食になる気がして、禍が禍を呼ぶ感じ。ずっと何となく、の感覚で生きていたのだけれど、何となく、の感覚で楽しかったのだけれど、タイムリミットが来てしまった。つまんないつまんないつまんない。それは間違いあれは間違いこれも間違い。あなたの人生は全てダメ。否定されて否定されて、立ち上がる気も起きなくて、何もかもが沈んで、死んだように眠る。その繰り返し。

 

 

 

色んなことがあった。嫌なことあったし悔しい思いもしたし、そんなことが割と多かった日々だった。けれど、私は生きてきた。明日も生きる。その先も、ずっと。

 

(ちょっと疲れてしまって全然書けない!続きはまた、今度)

安全地帯のあの子と、私

「今年はあの人に送らなかったの。」

すっきりした様な彼女の言葉に私は思わず眉根を寄せた。

「どうして」

ふふ、と彼女は笑って「だって、なんだか、つまらなくなったんだもん」と言った。まるで天使の顔した悪魔のようだ、と私は思う。面白い/面白くないで復讐を決めるなんて、そんなの、悪魔がやる事だ。

「つまらなくなったって」

どう言う事なの、と聞こうとしたら彼女が口を開いた。

「わたし、多分、あの人のこと全く恨んでなかったの。だからああやってずっと縛られてるの、面倒くさ〜って思ってさ」

彼女は嘗て沢山の人から傷付けられていた。そして、誰も彼女を救ってくれなかった。私と彼女が出会った最初、彼女は常に復讐の方法を考えているような子だった。

彼女は先輩に「イジメていた」と言う認識をさせ、毎年誕生日にメッセージを送り、絶対に忘れさせないようにしていたのだった。それが今年は送らなかったらしい。

「恨んでなかった?」

「うん」

随分と阿保面で喋ってくるな、と感じる。そう言えば、彼女は他人に自分を馬鹿だと認識させるのが得意な女の子だったな、と思い出す。そして刃物を振り下ろした人間に復讐をする、そんな事を楽しむ子だった。

「多分ね、自分が可愛かったの。可愛くって大切にしたくて、してほしくて、でもそれが叶いそうにないから、可哀想で悲しい被害者になる事を選んでたの。そしたらみんな大切にしてくれるから。だけどね、気付いちゃったんだ。悪意には悪意しか集まってこない。わたし中心の陰口会が始まるだけだった。それにね、わたしあの人の事何とも思ってない。確かに怖かったし泣きそうになった事も沢山あったし辞めちゃいたいって思った事も多かったけど。それでも、傷付けられたとか、全然」

「本当に?」

「本当」

「私に嘘はなしだよ」

彼女は嘘を吐くのが得意だ。自分を思い込ませることなんて、尚更。

「…本当は、あれが半分」

「もう半分は?」

言いなさい、と視線を下げた彼女の視界に入る。

「健全になりたかった」

「へ?」

予想もしなかった言葉に変な声を出してしまった。

「健全、って?」

「健全は健全」

「意味が分からない」

「だって、こんなの、全然健全じゃない。こんな、復讐が楽しくって自分を可愛がりたいからって嘘吐いて人を攻撃するなんて、全然、健全じゃない、普通じゃないじゃん」

「確かに」

「そこはなんか否定してほしかった」

「ごめんごめん。でも、確かにちょっと健全じゃなかったかもね」

私達は互いの暗い部分を共有していた。だから、あんまり気付けなかったのだ。

「わたしね、自分が吐いてきた嘘でどれ程人を傷付けたのか、最近怖い。もう、安心したい。安全な所に行きたい」

まるで小さい子供が親とはぐれた時のように不安そうな顔で彼女が弱音を零す。

「行けるよ」

だって、彼女が優しい事を私は知っている。他人を守る方法を考えた結果の嘘吐きである事を、私はちゃんと理解している。

「大丈夫」

傷付く事の痛みを知っている彼女なら逃げれるはずだと、強く思う。

「一緒に、安全地帯に、戻ろう」

「うん」

 

彼女みたく、意識的に他人を憎み続ける人が一定数いるんだろうな、と思う。自分が可愛いとか、もっと見てほしいだとか、理由は其々だと思う。「傷付けられる痛みを知っているはずなのに、傷付ける道を選んじゃったのが嫌だった」そう話す彼女のこれからが明るくなれば良いと願う。

 

 

 

 

「私たちみんな、救われれば良いのにね。」